4D56シャフトオイルシール交換
(情報提供:埼玉県/加藤さん)


10万kmを越えた辺りから4D56各部からエンジンオイルが滲んで来るようになりました。 最初はヘッドカバーのオイルシールからだけだったので簡単に直せましたが、 そのうちカムシャフト辺りからもオイル滲みが見られるようになり、 12万km時は日に数滴床に垂れるようになりました。 車検対策でオイル漏止め剤で対策しておきましたが、車検後の13万km時で再発しだしたので、 シャフトのオイルシール交換に着手することになりました。

作業の難易度
 今回はカムシャフトのオイルシールだけでなく、 ついでにクランクシャフトのオイルシールも交換しました。 他にバランサ2個のオイルシールもあるのですが、作業性の問題から今回は見送りました。 オイルシールを脱着するにはタイミングベルトを外す必要があるので、 タイミングベルト交換よりも当然工数が多くなります。

購入部品
部品名 部品番号 価格
オイルシール MD069949 980円
オイルシール MD153103 450円

特殊工具
トルクレンチ(〜20kgm)
カムシャフト回り止め治具(自作)
クランク回り止め治具(自作)


作業内容
1.多少作業性を犠牲にすれば、アッパホースは付いたままでも作業可能です。 ファンシェラウドを外し、アッパホースを押し付けながらファンを取り出します。

2.各Vベルトのテンショナを緩めてVベルト4本を外し、ファンのプーリも外します。

3.クランクのセンターボルトに丈夫なレンチをかけ、当て物をしてデフケースに当てがい、 セルを一瞬回します。すると簡単にセンターボルトが緩みます。 エンジンがかかると恐いので始動防止のため噴射ポンプのコネクタを外しておきます。

4.センターボルトを軽く締め直してクランクをレンチで回してタイミングマークを合わせます。 (写真1,写真2参照)。これを忘れると後で大変苦労します、要注意!
      写真1

      写真2

5.タイミングマークが狂わないようにセンターボルトを外し、タイミングベルト2本を外します。 この際、ベルトを外す前にベルトを力いっぱい押してテンショナが最大に緩んだ状態にして 固定して置くと後の作業が楽です。(テンショナを交換する場合は関係ないです)

6.写真3のようにカムシャフトからスプロケットを外します。 ここは十分注意して作業しなくてはなりません! カムシャフトを絶対回転させずにシャフトのセンターボルトを外さなくてはなりません。 外す際にシャフトが回って強い力がかかるとバルブがピストンに当たって曲がります。 写真のように治具で回り止めをしてタイミングマークがずれないように注意しながらレンチを回します。 私は太くて丈夫な鉄の棒を上手くスプロケットに引っかけてそれを片手で、もう片方で レンチを使って外しました。
     写真3

7.スプロケットが取れるとオイルシールが見えてきます。 この時のオイルシールの位置(深さ)を確認しておきます。 ピックを使ってシャフトを傷つけないように慎重にオイルシールを取り出します。 オイルシール内部は金属の板が入っていて硬いので外すのは多少コツが要ります。

8.写真4は新しいオイルシールです。
     写真4

9.オイルシールにエンジンオイルを塗布してから押し込みます。 当て物をすれば簡単です。写真5のように36mmソケットが丁度良いです。 当て物をゴムハンマ等で叩いて、打ち込みすぎないように注意しながら作業します。
     写真5

10.スプロケットを元に戻して、再び同様にシャフトを回さないように注意しながら センターボルトを7kgmで締めます。

11.クランクオイルシールも同様に行ないます。(写真6参照) クランクシャフトは太いので写真のようにボルトの頭を使って少しづつ打ち込みました。 エンビパイプ等で治具を作っても便利です。
     写真6

12.タイミングベルトを掛け直し、張りの調整をします。 6箇所のタイミングマークに合わせてベルトを掛けたら、 2つのテンショナのボルトを緩めてテンションをかけます。 クランクを時計方向に回しタイミングマークからスプロケットの2歯目で正確に止めます。 (2歯厳守)テンショナのボルトを締めて固定します。

13.タイミングベルトのカバーを付けたら、クランクプーリーに回り止め治具を取り付け、 クランクセンターボルトを大型のトルクレンチを使って19kgmで締めます。

結果
作業から3週間後にタイミングベルトのカバーを開いて確認したところ、 カムシャフトにもクランクシャフトにも全くオイル漏れの痕跡は確認できませんでした。 作業は結構しんどいので、10万km時点でタイミングベルト交換と一緒に オイルシール関係も全て交換して置く事をお勧めします。